【059号】サラリーマンに大人気!?~賃貸住宅経営の今後~
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平成22年5月31日(月)
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「船井総研の住宅・不動産ビジネス羅針版」059号
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<INDEX>
1.今週の提言
■サラリーマンに大人気!?~賃貸住宅経営の今後~
2.今週のリアルエステートチームブログ
3.編集後記
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1.今週の提言
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■サラリーマンに大人気!?~賃貸住宅経営の今後~
船井総合研究所 上席コンサルタント 吉崎 誠二
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書店に行くとアパート経営に関する本が広いスペースをとって並べられている。
出版社の方に伺うと、これが結構売れているらしい。“アパート経営云々”と
いうタイトルが多いのだが、賃貸マンションや戸建住宅、ハウスメーカーなど
が建てる2階建てアパートなどを自ら所有し、それを賃貸貸しするビジネスが
取り上げられている。
マンションの清掃業務をしていたおばさんが、自ら中古マンションを購入、そ
れを自分で管理し、大きな収益を得ているという話もテレビ番組で放映されて
いた。このように賃貸住宅経営は、比較的そのビジネスを始めるハードルが低
いと言える。
大手ハウスメーカーは、どこも『資産活用事業部門』と称した部門で、新築ア
パート建築後の経営をサポートするという商品を発売している。遊休土地の有
効活用を訴えた商品は都市部だけでなく、地方都市の郊外においても展開され
ている。
また、アパート専業といわれている大東建託やレオパレス、東建コーポレーシ
ョンといった企業(業務内容は先に述べたハウスメーカーと同様)は長年、安
定成長をし続けている。このように、(市場規模はその範囲を限定することが
難しいためその具体的な数字は把握できないが)建築市場の中でも、賃貸住宅
経営は一定のパイを占めていることは確かだ。 専業大手については、04年
→08年の4年間で約1.5~2倍の売上となっている(アパート以外の業務
も含めた総合的な売上高)。
【安定した成長もここまで?アパート建築件数が伸び悩む理由】
しかし、いくつかのハウスメーカー系の方々にヒアリングすると、アパートの
建築件数は年々伸び悩んでいるという。その理由として考えられるのは以下の
2つである。
1)土地の有効活用という切り口が飽きられている
2)土地オーナー開拓をやりつくした感がある
こうした、既存のビジネスモデルに限界が来ている、といっていいだろう。
また伸び悩んでいるのは、新たな顧客のニーズをうまく捉えられていないから
とも言える。投資として新規アパートを建てる場合、その投資リターンが表面
利回りに比べて、修繕費や空室リスク、想定家賃下落リスクなどを鑑みて計算
した利回りが大幅に低く想定しなければならず、こうしたことが投資に待った
をかけているのである。
この手の企業(ハウスメーカー系・専業系とも)は、テレビCMでもおなじみ
のように、一括借り上げ方式を採用しているところが多い。オーナーから、建
築したメーカー(たいていはその子会社)が一旦借り上げ、それをエンドユー
ザーに貸すのである。
そして簡素化して述べると、あらかじめ決めていた総家賃(数ヵ年ごとに見直
す)の10%程度(これも最初に決める)をひいた金額をオーナーは受け取る。
こうした、方式はオーナーにとってその利回りが約束されることとなり、空室
リスクがなくなる、ということで好評を得ていた。
しかし、この方式にほころびが出始めている。空室率の拡大と家賃の下落によ
り、メーカーにとって逆ザヤが出始めているのである。これは以前から問題の
芽は出ていたのであるが、その数が増加し、各社ともこの方式を維持すること
に窮しているのだ。
こうしたなかで、ローコストアパートを発売するなど、より利回りの良い商品
の提供を開始したハウスメーカーも現れ始めている。これは、一般戸建住宅に
おいてローコストを売りにしている企業ではなく、大手ハウスメーカーの商品
である。このようにハウスメーカーのアパート建築事業は転換期を迎えている
ようだ。
【投資商品としての顧客ニーズを汲みとった企業だけが勝ち残る!】
冒頭に述べた、中古物件を購入してのアパート経営は、物件価格が大幅下落す
る一方で、賃貸価格についてはそれほど値崩れしていないというギャップから
収益状況は良さそうである。
またアパート経営は、“経営”という言葉どおり経営する楽しみもあり、また
“経費で落とす”ことが認められることから節税効果もあって、サラリーマン
にとても魅力的なのだ。だから多くの人が“アパート大家さん”になっている。
さて、今後の新築系アパート建築であるが、ハウスメーカー系・専業系とも苦
戦が予想される。土地の有効活用、遊休資産の活用といった視点のみでは大き
な成長はないだろう。しかし一方で、投資商品としての注目度は高まっている
状況だ。こうしたニーズを汲み取り、それに適した商品(建物・経営手法)を
提供すべきだろう。
あるハウスメーカーでは、すでにそうした商品開発が進んでいる。ただ単に建
物価格を下げ初期投資を抑えるという類のものではなく、投資商品としてこれ
までより魅力的な利回りを目指そうとするものだ。こうした商品をいち早く市
場に提供した企業に限っては今後成長が見込めるだろう。
では数年後はどうなるだろうか。私は、大手ハウスメーカーの中でも徐々に部
門縮小する企業が現れる一方、大きくシェアを伸ばす企業が現れると予測して
いる。
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2.今週のリアルエステートビジネスチームブログ
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■今週のリアルエステートチームブログ
5月 21日(金)日経平均1万円割れ 年初来安値更新
5月 22日(土)直接還元法とDCF法
5月 23日(日)分譲マンションストック戸数562万戸
5月 24日(月)市街地価格、6大都市で3.5%下落
5月 25日(火)日経平均9,500円割れ
5月 26日(水)住宅底打ち、オフィス賃貸不透明
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第1位 コマーシャル・アールイー倒産
第2位 クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドが日本参入
第3位 日本のCMBSのデフォルト率 53%?
第4位 プロパスト倒産
第5位 マンション大手7社、10年度、供給1割増
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3.編集後記
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住宅購入意識調査~「買い時ではない」が6割~
不動産経済研究所の公表データを見ますと、今年に入ってからマンション契約
率は1月70.3%、2月70.7%、3月82.8%、4月79.9%と好
不調の分かれ目と言われる70.0%を4ヶ月連続で上回っています。数字を
見る限りでは、ようやく住宅の市況がポジティヴトレンドへ入ってきていると
思ってしまいますが、興味深いアンケート調査結果がございましたのでご紹介
させて頂きます。
住宅新報2010年5月25日号より以下抜粋させて頂きます。
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「ハイアス・アンド・カンパニー」はこのほど、住宅購入に関するアンケート
調査結果をまとめた。「現在あなたにとって住宅(マイホーム)の買い時だと
思うか」との問いに対し、住宅購入前の回答者のうち、40%が「買い時」、
60%が「買い時ではない」と答えた。年代別で見ると、「買い時ではない」
の割合は、他の年代が60%弱であるのに対し、20代は66%を占める。
買い時だと思わないと回答した人に、その理由を聞いたところ、「十分な自己
資金がたまっていないから」(61.5%)、「不況のため今後の生活に不安
がある」(49.7%)の回答が多かった。そのほか「住宅ローンの金利がも
っと下がると思うから」(6.5%)、「物件価格がもっと下がると思うから
」(13.8%)との回答は少ない。同社では、「金利、価格については底打
ちしていると感じている人は多い。自分に有利な状況になっていると感じつつ
も将来不安のため購入は手控える傾向がうかがえる」としている。
同調査はインターネットを使って2,083人から回答を得た(住宅購入前5
8.6%、購入済41.4%)。
実施時期は、4月26日から5月15日。
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いかがでしょうか?20代の66%という数字は今の日本の不安定な状況を如
実に表しているのではないでしょうか。
今後を考えますと、20代の潜在需要をどれだけ動かすことができるかが重要
と思われるだけに静観できる数字ではないことは間違いなさそうです。
(編集 猪股 幹基 motoki.inomata@funaisoken.co.jp)
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