【060号】何故日本ではCRE戦略の普及が遅れているのか ~人材、ノウハウ、危機意識の不足~
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平成22年6月7日(月)
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「船井総研の住宅・不動産ビジネス羅針版」060号
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<INDEX>
1. 今週の提言
■何故日本ではCRE戦略の普及が遅れているのか
~人材、ノウハウ、危機意識の不足~
2.リアルエステートビジネスチームからのお知らせ
■当メルマガ発行チーム責任者 上席コンサルタント 吉崎 誠二 執筆
「ダイヤモンドオンラインコンテンツ」最新回のご案内
3.今週のリアルエステートチームブログ
4.編集後記
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1.今週の提言
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■何故日本ではCRE戦略の普及が遅れているのか
~人材、ノウハウ、危機意識の不足~
船井総合研究所 経営コンサルタント 久木田 光明
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自社の保有する不動産を適切に管理・運用し、出口としての売却・賃貸という
手法の判断を含めて、戦略的に自社の付加価値を高めるような経営資源として
不動産を活用するという考え方、いわゆる「CRE(Corporate R
ealEstate) 戦略」という考え方や言葉自体は、ここ数年我が国に
も浸透し始めてきています。
その一方で、実際CRE戦略を実践している企業となると、まだそれほど多く
はありません。いったいなぜなのでしょうか。
企業を取り巻く環境に目を向けると、経済のグローバル化、直接金融の促進、
IT技術の発展等により、よりグローバル化・ボーダレス化が進展しています。
そんな中、ビジネスモデルや会計制度においても、このような市場環境に沿う
形で、国際基準へのコンバージェンスが進んでいます。
企業不動産に関わる点においても、例えば国際会計基準への適応に基づき、減
損会計基準及びリース会計基準の変更、棚卸資産(販売用不動産)の低価法適
用、そして平成22年3月期決算からは、賃貸等不動産の時価等の開示に関す
る会計基準の制定などが行われてきました。
これらの意味するところは、結局のところ企業の市場に対する説明責任の厳格
化といえます。
これに伴い、企業不動産の評価も、これまでの取得原価を基本とした方式から、
より時価を反映する会計方式に改められることが求められ、またそれにより、
不動産市場の価格変動リスクが企業経営、特に決算対策に直接的影響を与える
ことになり、企業経営に関わるあらゆる不動産の時価評価、管理状況、有用性
の評価等をタイムリーかつ持続的に把握せざるを得ない状況になりつつあるわ
けです。
にも関わらず、まだまだCRE戦略の普及が遅れている我が国の現状には、ど
のような背景が挙げられるのでしょうか。
まず考えられるのは日本独特の「不動産・土地に対する妄信」から未だ抜け出
せていないという点があげられます。
「土地神話」はすでに崩壊したというのは周知の事実にも関わらず、それでも
やはり、従来からの概念とは異なる「CRE戦略」という思考は、トップマネ
ジメント層には根付きにくいという事も容易に想像できます。
また、CRE戦略という新しい考え方には、まだ確定された定義や方法論が少
なく、一部の企業で実践されているものの、一般的にはその手法や結果が公開
されることは稀で、ベストプラクティスが把握出来ないという事情もあります。
これから取組もうと考える企業にとっても、具体的にどのようにアプローチを
したら良いのか、何からはじめたら良いのかが分からないという現実があるこ
とも見逃せません。
また、CRE戦略を実践するに際し、それらを牽引する社内の人材における問
題も挙げられます。不動産に関する専門的な知識を有することは当然として、
経営戦略、事業戦略、財務戦略等々に全般的に通ずる人材は、そう簡単には見
つかりません。
これらの事情が入り混じり、我が国においては、CRE戦略の実践が進みにく
いのではないかと感じています。
ただし、前述の通り、市場環境や会計制度はそのような猶予をもう見てはくれ
ない状況になりつつあります。
企業にとっては、今後、望むとも望まざるともCREを意識した企業経営が必
要不可欠になるといえます。
その為には上記のような、阻害要因をつぶしながら、一歩ずつ歩みを進めるし
かないのでしょう。
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2.リアルエステートビジネスチームからのお知らせ
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■上席コンサルタント吉崎執筆のダイヤモンドオンラインコンテンツ
~業界別半年先の景気を読む~最新回のご案内
『超整理法』の野口悠紀雄氏やTVの報道番組や経済番組でも有名な上杉隆氏
などが執筆している『ダイヤモンドオンライン』にて、REB Team 責任者吉崎
誠二も『業界別 半年先の景気を読む』という連載の中で、住宅・不動産業界
についてレポートしております。
最新号の第21回掲載テーマは
「着工戸数激減と後継者問題で窮地に!追い込まれた中小工務店の今後」
と題して、工事の請負やリフォームを行っている工務店の半年先を読み解いております。
ぜひご一読ください。
http://diamond.jp/articles/-/8270
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3.今週のリアルエステートビジネスチームブログ
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■今週のリアルエステートチームブログ
5月 28日(金)4月の完全失業率上昇 求人倍率は低下
5月 29日(土)サブプラム問題とギリシャ問題
5月 30日(日)国際会計基準への適応とCRE戦略
5月 31日(月)4月の新設住宅着工 17ヶ月ぶりにプラス
6月 1日(火)総和地所、上場廃止へ
6月 2日(水)鳩山・小沢体制の退陣
★今週のリアルエステートチームブログ・人気記事ランキングを発表!!★
第1位 コマーシャル・アールイー倒産
第2位 クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドが日本参入
第3位 日本のCMBSのデフォルト率 53%?
第4位 野村不動産の非上場REIT
第5位 オフィスの空室率高止まり
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4.編集後記
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6月11日に開幕するサッカーワールドカップ南アフリカ大会。
南アフリカワールドカップの経済効果はなんと合計1兆1625億円との試算
です。内訳は外国人観光客からの収益は16%ほどで、71%は政府関連によ
るインフラ投資とのことです。(週刊東洋経済2010.5/15号より)
野球やバスケットボール以上に、ほぼ全世界で競技が行なわれており、その競
技人口も世界一であるといわれているサッカー。
その祭典がワールドカップです。
スポーツがもたらすのは上記の経済効果だけではないことは敢えて言う必要は
ないでしょう。
我が日本代表チームは色々揶揄されていますが、批評・批判は専門家に任せる
ことにして、我々は一生懸命応援しましょう。
開幕が待ち遠しいですね。
(編集 猪股 幹基 motoki.inomata@funaisoken.co.jp)
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