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ストック資産の価値評価手法について
[2010年10月4日週刊ビル経営第687号掲載]
不動産や株式、事業そのものに至るまでストック資産の価値評価モデルは3つ
手法には一般的に次の3つの方法が考えられます。即ち、1.マーケット法、2.コスト法、3.インカム法の3種類です。あらゆる価値評価手法の根本的な概念部分は、この3つの手法に収斂するといえるでしょう。
マーケット法とは、過去から現在に至って市場で取引されている実例に基づいた当該資産の評価手法。M&Aのプライシングの世界では、類似企業比較法、マルチプル法などがその代表的な手法といえます。不動産価値評価手法の中では、取引事例法が該当します。いずれも、同じような条件の同じよう資産が過去どれくらいの価格で取引されたかという事例を元に、それに個別補正をかけて当該資産の価値を算出します。
次にコスト法。つまり、その資産を取得または再構築する為にかかる費用を元に、当該試算の現在の価値を算出するという方法。M&Aのプライシングの世界では、純資産法、不動産評価の世界では原価法などが、これに該当します。
例えば企業が、自社が販売する商品やサービスの価格を考える時も、通常はこの2つの手法から算出されるバランスを見て価格を決定します。市場で受け入れられる価格、つまり、その業界や競合が提示する価格と著しく乖離した価格提示は不可能でしょうし、その商品を構成する原価や企業を維持する為のコストをペイできない価格もまた設定するわけにはいきません。
売値とは、市場に求められる価格(できれば競合と比較して質が高く価格安いものが望ましい)でかつ、自社のコストを上回る利益を担保できる価格でなければなりません。
重視したいのはDCF法
更に3つ目の手法として挙げられるは、インカム法。ストック資産が将来生み出す収益を元に、今の価値を割り出す方法をインカム法と言います。その際にはM&Aの事業評価も不動産の評価も、いずれも「DCF法」を活用します。
DCF法はこれまで挙げた、マーケット法やコスト法と比較しても、現在、最も、重要視されている手法と言えるでしょう。ストック資産が生み出す収益そのものがその資産の価値を決定づけるという思考や論理が、多くの場面で理解、浸透されつつあります。
このような思考は、色んな場面で活用できます。例えば、不動産ストックビジネスを考える上においても、特に管理コストや単価をどのように捉えるかという戦略においても業界慣習や競合動向を意識したマーケット法や、社内コストの積み上げ+利益の結果としての単価と捉えるコスト法に加え、そのストックビジネスから得られる事業収益を元に、今の売価を考えるインカム法の考え方も考慮するというような視点です。
これら3つの視点でもってストック資産を評価する事の意義は、大変重要な観点といえるでしょう。
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