| トップページ | チームプロフィール | コンサルティングメニュー | 業界トップインタビュー | コンサルティングレポート |
| ブログ | メールマガジン | 無料経営相談・お問い合わせ | 関連リンク | サイトマップ | 会社概要 | 船井総合研究所 |
TOP > コンサルティングレポート > 開発型証券化による不稼動不動産の流動化~完全売却と流動化ファイナンス、開発型証券化の違いについて~
開発型証券化による不稼動不動産の流動化~完全売却と流動化ファイナンス、開発型証券化の違いについて~
CRE(企業不動産)戦略の観点では、企業が保有する不動産の取り扱いを適切に行なうは、企業価値さえも向上させる力を内包しています。特にバランスシート上の有形固定資産の割合が大きい場合、さらにはその中でも稼働していない土地や建物の簿価が大きな場合は、それらを適切にオフバランス化することによって、企業の財務指標の改善に直接的に寄与することができます。
保有する不動産を流動化することによって売却すれば、簿価との差額が売却益となります。例えばその調達した資金で借入金を返済し、資産の圧縮を図ることも可能となり、それは、ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)の改善につながります。また、獲得した資金を全く別の新たな事業の展開や拡大に利用することができるかもしれません。今回取り上げたいモデルは、その中でも、開発型証券化のスキームにより不稼動不動産を流動化し、稼動化させ、収益の向上を図るというモデルです。
通常の土地売却と流動化ファイナンスとの違い
ある企業に稼働していない、それなりに価値の高い遊休地があった場合、当然、最初に考えられる手法は、単純な「土地の売却」でしょう。この際の土地評価額は、一般的に開発投資による期待収益及びリスクを織り込んだ値となって、実態は買い手との交渉事という色合いが強くなります。また、土地の完全売却は、不動産のリスクを切り離すことができる一方、当然ですが、リターンや支配権も喪失することになります。
そこで物件に対する関与を残しながら物件売却類似の資金調達を行なう手法として挙げられるのが、プロジェクトファイナンスであり、流動化ファイナンスです。
流動化ファイナンスでは、この遊休地を保有している企業が建設工事までは自社で実施し、操業開始・リースアップ後、実績NCF(Net Cash Flow)に基づいて、この土地建物を流動化する(SPCに売却する)というスキームです。ただし、プロジェクト初期に一定の投資額が必要となり、これはコーポレートファイナンスによって自ら資金調達しなければならないという弊害があります。その後すぐにSPCに売却するため、短期間に投資回収及び含み益が顕在化するとはいうものの、そのような余力がない企業にとっては、このスキームは成立しません。そこで次に挙げられる手法が、「開発型証券化」です。
流動化ファイナンスと開発型証券化との違い
開発型証券化モデルでは、土地の状態でSPCに譲渡し、SPCが開発、建設、リースアップ等を行なうというものです。よって最初の土地保有者自体での資金調達が不要であるとともに、開発時のリスク及び不動産市場の長期変動リスクの両方をオフバランスすることができるといえます。
またこのモデルはプロジェクトの最初に土地見合い受益権譲渡代金を獲得することができ、早い段階で遊休不動産を換金化できるというメリットがあります。一方で、SPCに売却する土地の信託受益権価格は時価で評価されるうえ、この時価には開発リスクを含んでいるため、相場より若干低めの価格になるケースが多いのが実情です。
その分、SPCに対する匿名組合出資をおこない、操業期間中、配当を獲得するモデルや、更にリースアップ後のリファイナンスによって特別配当を獲得するモデルなど、不動産に対する関与(支配)具合に応じて、SPCの売却プラスアルファの利益を狙う方法も考えられます。
このように遊休不動産を開発型証券化モデルで流動化させることは、単にその不動産保有企業の財務体質を健全化させるのみならず、遊休不動産の活性化という観点で見れば、社会的意義の大きいものであるとも言えるでしょう。
この内容に関するお問い合わせは……
















