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2009年05月31日

企業の価値の算出

広義の意味において

「企業の価値を判断する」

という行為は、我々のコンサルティング業務において、

日常的におこなっている業務の1つです。

ただ、この「価値」という言葉が示す意味は幅広く、

例えば、M&Aなどで会社を買収した場合にかかるコストの総額

という意味において使われる

 Enterprise Value=EV

であれば、株式時価総額に有利子負債を足して余剰資産を引く

ことで、その価値(数字)は求められます。

また、今後対象企業が生み出すであろう、

将来に渡るフリーキャッシュフローから逆算する方法もあります。

この場合の企業価値はDCF法等の企業価値算出手法によって

計算されます。

投資家などは先のEVから出た価格、つまりコスト積み上げ式の価格と

このキャッシュフローの割引額から算出された企業の価格を比較して

投資を決定したりもします。

その他、最近では

EBITDA=イービットディーエー
(Earnings Before Interest, Tax, Depreciation & Amortization)

といわれる指標などで企業価値を判断する場合も増えてきました。

これは、簡単にいうと営業利益に減価償却を足し戻した値ですかね。


ただ、実際の企業価値は、このような現状の数字(時価総額や直近の決算)や

将来の予想フリーキャッシュフローだけでは、判断できない部分が

沢山あるはずです。

対象事業の市場全体の今後の成長性や、競合環境の変化、

ビジネスプロセスやビジネスインフラ等における他社との差別的優位性の

大小などが、 実際の企業価値や将来の価値に大きく影響を与えます。

もちろん大規模なM&Aのバリューエーション(適正な価格の設定)においては、

事前のビジネスDD(デューデリジェンス)の際に、その辺のことも十分に

考慮にいれた上で、算出しているといわれるのでしょうが。

我々のような現場型のコンサルティング業務に携わっていると

どうしても、事業構造分析や業績構造分析から出てくる

競合やモデル企業との優位点(劣っている点)の、全体的な価値(価格)への

影響度が過小に評価されているように感じます。

結局、時価総額ありきだよねとか、直近の決算書ありきだよね、というように。

売り買いの話であれば、そこに価格を求めなければならないので、

企業価値の算出には、最終的には無理やりにでも数字で

出さなければなりません。

ただし、中長期の経営戦略を練る場合や、社内における自社の事業価値を

客観的に評価するという目的での「企業価値の算出」においては、

価値=売却価格になる必要はないのです。

ブランド力や社員の人財力、社長のリーダーシップ力などは、

中々価格に展開することは容易ではありませんが、その企業の価値を

左右するに十分な力を持っているはずです。

このあたりを考慮した、現場に即した企業価値の分析が必要なのだと

思います。



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