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2010年02月14日

キリンとサントリーの経営統合破綻に思う

今さらながらですが、本blogで取り上げていなかったので。

少しだけ。

ちなみにその後、先日は去年の7月1日のblogでも取り上げた

新生銀行とあおぞら銀行の経営統合も破談したようです。

キリンとサントリーの経営統合発表には最初、私自身も大変な

驚きと期待をもって、ニュースを見た事を覚えています。

そのニュースを取り上げた当blogでも、個人的な意見として

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国内業界トップと2位の統合は結構珍しいですよね。

トップが下位の会社を買ってシェアを高めるとか、4位と5位の会社が統合して

上位企業に追いつこうとするとかってのはよくありますが。

この統合は明らかに国内ではなく海外市場をにらんだものですね。
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と見ていたんですが。。

経営統合破談の話を少し整理すると、

最終的には、両社間の「統合比率」において

意見の一致が見られなかったというものです。

「1:0.7」を主張するキリンと

「1:0.9」を主張するサントリー。

この0.2の差が最終的に埋まらなかったということです。

この0.2の差はサントリー創業家が

株の3分の1のシェアを持つか持たないかというラインになります。

この数字を超えると、株主総会で特別決議が必要な決議事項に対する

拒否権が生まれます。

まさにサントリーの佐治さんは、ここを守りたかった。

一方、株主からの雇われ社長である加藤さん。

非公開企業である、サントリーとしては、統合後はおそらく公開企業となる

公算が大きいことを考慮すると、(仮に未公開企業になるとすれば、

統合の意味はないですよね。なんせ世界市場を視野に入れた統合

なので、資金調達が最大のキーになり、公開は必須なはずです)

3分の1という数字は絶対に死守したかたっということでしょう。

ところで、日本の小売業は、世界的な市場でみた場合、

圧倒的なシェアを誇っている企業がいません。

飲食料品分野もその代表的な市場で、

N0.1のネスレが連結売上規模で10兆円に迫る勢いがあるのに

対し、日本のトップ、キリンでさえ、連結売上は2.3兆円ほど。

キリンとサントリーを足したとしてもその額は4兆円にも満たない。

ネスレに限らず、世界市場でトップシェアを持つ企業の多くは

M&Aを積極的に進めて事業規模の拡大を図っています。

当然イン・インのM&Aで事業規模を拡大し、十分な体力及び

資金調達力を得て、イン・アウトのM&Aに乗り出していく。

遅まきながら、キリンとサントリーの統合は、その先駆け的な

ケースになると期待されていたのですが。

それにしても、この経営統合の話。

事前にどの程度まで話しを煮詰めていたのでしょうか。

加藤さんの話も佐治さんの話も、誰でも事前に想定できる

ような問題点だったように思います。

(会見で話した内容は表面的なものだけで、実はその裏には

別の根深い問題があるのかもしれませんが)

どちらにせよ、M&Aの際には、事前のデューデリジェンスがとても

重要だということが、今回の結果を見ても感じるところです。

特に、今回のような大型M&Aの場合は、世間の注目度も高く、

破談した際の影響も少なくないはずです。

今回のキリンとサントリーの経営統合の問題は、

破談という結果を受止めるマスコミや世間の反応も含めて、

公開企業と非公開企業の考え方に違いという点に留まらず、

何か日本企業のM&Aに対するネガティブな心理が

悪い方向に出てしまったように思います。


当ブログ執筆者 久木田 光明 の所属する
総合不動産事業コンサルティングサイト
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