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2010年02月21日

無借金経営の功罪

日本のゼロ金利政策、量的緩和政策が、デフレ解消の効果に乏しい

原因として、「企業が借金をしなくなった」事が挙げられます。

データでそれを確認する為に、少し専門的に言うと

日銀の資金循環統計で示される企業部門の資金過不足が

90年代後半から資金余剰主体に転じて、2000年以降、

国内最大の資金超過主体にまでなっているということです。

2003年度の民間非金融法人企業の資金余剰は

名目GDP比7%を超えています。

これは80年代半ばまで国内最大の資金不足主体であった

という事実からすると、大きなマネーフローの変化だと思います。

原因は、バブル崩壊で痛い目を見た日本の企業群が、

過剰投資、過剰債務を見直し、リスクに対して敏感になり始め、

「2度とあのような痛い目にはあいたくない」

というトラウマ的心理要因が大きいとも言われています。

あとは、以前のように投資する事業や商品がなくなったということも

いえるかもしれません。

無借金経営は一企業レベルでは一見すると、

望ましい行為のように見えますが、果たしてそうでしょうか。

良く日本企業はレバレッジ戦略が足りないと言われますが、

負債を活用して利益を上げるという行為について、

日本人は何か心理的な抵抗感が働くのかもしれません。

マクロレベルでは、前述の通り、いくら日銀がお金の流れを良く

させるような政策をとっても、企業はお金を借りるどころか

返す行動ばかりに走っているので、狙ったような効果が実態経済に

反映されないという一種のパラドックスに陥っています。

その結果、日本はずーっとデフレは解消できていません。

国がいくら企業に銀行からお金を借りることを強く薦め、借り易い環境を

整えたとしても、企業の心理や実際の投資意欲、投資対象が

生まれてこなければ、お金を借りて使うことはあり得ない、それ程

今の日本は成熟した国になりつつあるということです。

非常に難しい問題です。

ただ根源的には、今後の国のグランドデザインをきちんと

見定めた上でないと、次の戦略はつくれないということだと思います。


当ブログ執筆者 久木田 光明 の所属する
総合不動産事業コンサルティングサイト
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