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2011年02月03日

CCCのMBO

TSUTAYAを展開するカルチャー・コンビニエンス・クラブ㈱(以下CCC)が

上場廃止を目指してMBOを発表しました。

しかし今回のケース、取締役会が株主に応募推奨しないという

極めて稀な(というか、初ではないか?)MBOです。

MBOとは、マネジメントバイアウトの略で、

企業のM&Aの手法のひとつ。

経営陣(あるいは従業員)が、投資ファンドや銀行などからの

出資を受け、所属している企業や事業部門を買収して

独立することを指します。

上場会社が非上場化する際の手段としてもよく使われています。

今回のCCCのMBOは、増田社長が全株式を保有する買収目的会社

MMホールディングスが買い手。

TOB価格は600円で、発表直前の終値に32%程度のプレミアムを

のせた価格。

さて、今回のケース、特筆すべきなのは、取締役会は、株式を非公開化

する趣旨には賛同するものの、株主に対しては、TOBに応募すべきとも

しないべきとも推奨しない中立の立場をとったという点。

その最大の原因は、この600円というTOB価格。

増田社長、取締役会、そして取締役会の判断が妥当かなどを検証する

独立委員会、それぞれが考える適正な株価が異なる為である。

もう少し正確にいうと、

増田社長が雇ったFAのGCAアドバイザリーと野村証券

取締役会が雇ったFAのKPMG FAS

独立委員会が雇ったFAのプルータス

それぞれがDCF法に基づき算出された1株の適正価格が

異なるというわけです。

で、増田社長が発表した600円という数字が、

取締役会が算定した株価算定評価の価格レンジに

入っていないという。

そのため取締役会としては株主がTOBに応じるかどうかは

株主に任せるとしたというわけです。

やはり適正な株価を算出するのは、見方は鉛筆なめなめ具合

によっていくらにでもなるということか。

そもそも将来の収益予測からフリーキャッシュフローを

導きだすDCFの手法は、不確実性要素が多く、

それらをWACCや成長率gで調整するにしても、

結構無理があると思われます。

奇しくも、今回のCCCのケース。

いろんな人々(FA)がかかわって、みんなそれぞれ

適正な株価に関する論理的根拠を求めようとした結果

逆に、その行為自体の無理さ加減が露呈されたという

皮肉な結果になってしまったのでは。

ちみみに、CCCのHPからプレスの中で

プルータスとKPMGの株価算定に関するプレゼン資料が

公開されています。

いろんな意味で面白いケースと言えそうです。

今後の動向にも注目したいと思います。



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