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2011年08月05日

行動ファイナンスとゲームの理論

カテゴリー:経済学

経済学においてモデル化されている様々なフレームは、

あまりに現実味のない所与の条件が多く、プラクティカル(実践的)でないという

批判はかなり大昔から言われてきたことだろうと思います。

市場に参加する人はみな完全に同じ情報を持っているとか

価格は決まっており供給者も需要者もプライステーカーだとか

企業は利益最大化、消費者は効用最大化の原則に基づいて合理的に行動

するとか、様々な現実ではありえないような前提に基づいて、

理論が構築されています。

もちろん、それでもこの数百年の間に構築された様々な経済学モデルは、

全く役立たないし、意味もないという事ではりません。

これらの少々無理な前提を置いたとしても、

知りうる価値のある世の中の仕組みやルールを明瞭化させた意義は、

それでも偉大な功績だと思うのです。

しかし、近年の最新の金融工学モデルの発達や、更にはそれをも

打ち砕くリーマンショックのような大きな経済ショックが生まれる現実などを

みていると、より一層伝統的な経済モデルに対する修正が必要な時代に

入ってきているのではないかと感じてしまいます。

そこで、近年、この世界でも頓に注目されつつあるのが、

行動ファイナンスやゲーム理論の世界です。

行動ファイナンス(行動経済学)とは、上記のような典型的な経済学のように

経済人を前提とするのではなく、実際の人間による実験やその観察を重視し、

人間がどのように選択・行動し、その結果どうなるかを究明することを

目的とした経済学の総称です。

ゲームの理論は、経営学の競争戦略においてもかなり参考になりますが、

相手との相互作用を前提に相手の行動や自分の行動を分析する理論です。


最近では、行動ファイナンスから更に進んで、神経経済学(ニューロエコノミクス)

といわれるような分野もあるそうです。

これは、生理学、神経科学の観点から経済行動を分析する学問で

簡単にいってしまえば、「脳はどんな情報にどう反応するか。」ってことを

科学的にも立証しながら、それらを元に経済学モデルを構築するって

感じでしょうか。

ここまでくると、少し恐ろしささえ感じてしまいます。


人は不確実なものに対して何らかのルール化、一般化して安心したいという

欲求が、根幹にはあるのだと思います。

しかし、不確実なものは不確実なわけだし、生きている限り不確実性が

なくなることはないというのも紛れもない事実です。

様々なルール化には、常にこのジレンマを抱えているのだと思います。

ゲームの理論については、競争戦略とも密接にかかわってきますので

またこの場でも何度か取り上げていきたいと思います。



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