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2011年09月28日

無形資産の価値

カテゴリー:企業価値

企業の価値は、バランスシートに記載されるもので全てが網羅

されているわけではありません。

バランスシートには反映されてない資産、すなわち無形資産もまた

企業にとっては大切な価値です。

近年では、むしろ有形資産よりも無形資産の価値の方が重要視される

傾向にさえあります。

市場が成熟化し、単純な事業モデルのみではキャッシュを生み出しにくく

なりつつある現代のあらゆる市場においては有形資産から生み出す

キャッシュフローはある程度、限定的なものにならざるを得ないと。

有形資産から生み出されるものは「持続的な競争優位の源泉」にはなり得ない

という意味です。

そこで、注目されるのが無形資産です。

狭義には商標や特許、技術やノウハウなど、広義にはブランドや組織、

ネットワークなどまで含まれるこれらの資産が生み出すキャッシュフローは、

実はかなり大きい。

日米の実証データによれば、近年多くの企業で無形資産に対する投資を

増やしているという結果も出ています。

無形資産の定量化は極めて難しいのですが、

簡単にいってしまえば、

あるべき企業価値(理論値)と総資産との差

ということです。

よって、無形資産の価値が正しくマーケットに認識されておらず、

時価総額が低い企業というのは、かっこうの買収の対象となるわけです。

低い時価総額で、バランスシートにはあらわれていない無形資産をも

獲得できることになるからです。

無形資産重視の観点からすると、一般的によく言われている

欧米型の「株主至上主義」という概念も、その矛盾を指摘することもできます。

つまり、株主に依存する資産とはすなわちバランスシート上の資産に限定

されるわけです。

無形資産は従業員をはじめとする株主以外のステークホルダーズによって

作られるからです。


実際、いくつかの企業では無形資産を定量的に評価し、それをバランスシートに

反映させる「実勢バランスシート」をつくっています。

企業経営を語る上で、または企業価値を向上させる上で、

今後ますます、この無形資産の評価とその価値づくりという論点は、

重要な視点になると言えるでしょう。


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2011年09月26日

サンシティ倒産

カテゴリー:不動産ニュース

仙台の東証1部上場、マンション販売、不動産流動化事業の 

(株)サンシティが、本日、民事再生法の適用を申請しました。

負債総額248億円。

東北ではシェアトップになったこともあるサンシティ。

2008年以降の不動産不況による販売力の低下、

借入金に依存した事業用地の購入等により、ここ数年業績が大幅に悪化。

そこで、新規マンション開発業、不動産流動化事業を辞めて、買取再販事業に

参入したものの、思いの他、事業が好転せず、更に、大幅な保有不動産の

売却損も計上もあり、財務内容は更に悪化。

直近の2010年12月期には、3期連続の当期純損失を計上し、財務内容の悪化に

歯止めがからず、金融機関に対する返済猶予の見通しも立たない状況にあった

とのこと。

震災の影響も少なくなかったとはいえ、根本的には2008年以降の不動産不況に

対応しきれなかったというところが大筋の見方ではないでしょうか。



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2011年09月20日

基準地価発表(2011年7月1日時点)

カテゴリー:不動産ニュース

台風15号の影響が大変なようです。

甚大な被害が出なことを心から祈りたいものです。

さて、そんな中、今日は基準地価(2011年7月1日時点)が発表されました。

東日本大震災後初の地価調査で、震災の影響がどこまで地価に影響を

及ぼしているか、注目されていました。結果は・・・

まず全国平均でみると、

・住宅地は20年連続のマイナスで▲3.2%

・商業地は4年連続のマイナスで▲4.0%

下落幅は縮小傾向にあるものの、まだまだダウントレンド。

震災の影響で、都内でも、湾岸エリアよりも郊外のエリアの

地価の下落率の改善度合いが高い傾向なども見られます。

最大の下落幅を記録したのは、福島県の郡山。

観光地として有名な熱海町の地価は▲15.0%と全国の商業地の中で

最大の下落幅を記録。

風評被害による観光客の激減がその背景にあると思われます。

福島県全体でも住宅地が▲5・4%(前年は▲3・1%)、

商業地は▲7・5%(同▲4・6%)で、下落率が拡大、

当たり前かもしれませんが、原発影響は地価にも多大なる影響を及ぼしている

ことがあらためて実証されました。


今後もこの下落トレンドはしばらく続くと予測せざるを得ない状況でしょう。

だからこそ、今の人気エリアには需要が集中するともいえるかもしれません。



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2011年09月17日

読書力

カテゴリー:コラム風(その他)

本を読む力。

これも先日取り上げた「プレゼン資料におけるデザイン力」

などと同様に、ビジネスマンにとって身につけておきたい能力の

1つだと思っています。

「プレゼン資料の見やすさ」と同様、これもまた後天的に訓練すれば

力が加速度的につく能力です。

(もちろん「本を読む」事が幼少の頃からしっかり身についている人は

社会人になってからも、この点については一歩リードできるわけですが)


本を読む、または早く沢山の量の本が読めるというのは、

あたりまえですが、生まれ持った資質ではなく、鍛える事によって

強化できる能力です。

読書論については、過去から様々な達人たちがその重要性や本質を

語っていらっしゃいますので、私ごときからお話できることはないのですが、

ことビジネス能力に対してどう貢献できるかという点について、少しだけまとめて

みたいとおもいます。

まず第一に、視野が広がるということ。

もちろん深さは、その分野の本をどれだけ読んだかという量に比例するのですが

ある程度、その分野を知るという目的であれば3~5冊程度でも、十分当該分野の

全体像はつかめるはずです。

営業マンにせよ、企画マンにせよ、経理マンにせよ、幅広い視野と見方が出来る

ということは、得することはあっても損することはありません。

第二にアウトプットの精度が上がるということ。

言葉で伝えるにせよ、文章で伝えるにせよ、そこで使う語彙や表現方法は

結局のところ自らがそれまでに見聞きしたレベル以上のものは

出せないわけです。

言葉1つとっても、表現方法1つとっても、自らが日常的に見聞きしている

量や内容によって、浮かぶ量や質は異なります。

インプットされる内容のいかんを問わず、読書はアウトプットの精度を上げる

という点においてかなり有効だと言えるでしょう。

3つ目としては、集中力。

本をしっかり読み込める人。長時間読み続ける事が出来る人は、おのずと

集中力を持って1つのことに取り組むことが癖付けされているはずです。

もちろん、これは仕事にも連動する話であり、読書はそれを訓練する場でも

あると言えるのです。

先日、ある会社の研修参加者50名程度のみなさんに

「月にどれくらい本を読んでいるか?(小説でもなんでも良い)」

という質問をした際に、

「毎月最低1冊以上は必ず読む」

と答えた人が10人にも満たなかった事には大変驚いたのですが、

意外に今はネットや携帯ゲーム、様々な情報媒体が増え過ぎていて、

普通に読書力を身につける環境が少なくなっているのかもしれません。

もしそうだとすれば、非常に残念な話ではあります。



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2011年09月14日

ソーシャルマーケティング

カテゴリー:マーケティング

最近FacebookやTwitterを活用したマーケティング手法が

無視できないレベルになりつつあります。

そもそもこのようなSNSを活用したマーケティングは、

企業の利益追求中心の「マネジリアルマーケティング」に対応する言葉

として、社会とのかかわりを重視するマーケティングという意味で

「ソーシャルマーケティング」

と呼ばれる分野に位置づけられます。

その発祥は、1960年代後半から70年代前半のアメリカ。

当時は買わせるための強引な販売やプロモーションが行われていて

企業は目標達成 のために、消費者ニーズやウォンツを明らかにし、

いかに効率的にそれらを喚起したり、応えたりするか、ということのみに

腐心する企業がほとんどでした。

ところが、製品やサービスそのものが消費者や社会に対する配慮が

欠けていたこともあって、消費者運動と訳される「コンシューマリズム」が台頭。

このような反省を踏まえる形でこの「ソーシャルマーケティング」

という考え方が登場したわけです。

よって、最初はソーシャルマーケティングとは、一般的なマーケティングとは

逆の発想、行き過ぎのマーケティングに対するアンチテーゼから生まれたものだ

ということです。

それが、ここにきてFacbookやTwitter、各種口コミサイトといった

ソーシャルメディアが急激に拡大したことによって、その商業的活用の可能性も

拡大したというのが、個人的な見方でもあります。

自社のHPやパンフレットといった自社メディア、テレビ・新聞・ラジオといった

他社メディア、に対する第三のメディアとして生まれたソーシャルメディアは

今や第一、第二のメディアの力を圧倒する方どの影響力を持ち始めつつあります。

今のあらゆる企業のマーケティング戦略を考える上においては

「ソーシャルメディアの有効活用」というテーマは避けては通れないように思います。



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2011年09月12日

プレゼン資料の見やすさ

カテゴリー:コラム風(その他)

ビジネスはある種、浅くとも幅広い知識や経験が

必要といわれています。

もちろんその業界やその業務にある程度専門特化した

核はなくてはならないのですが、逆に「それしかわからない」

「それしかできない」というのでは、ビジネスマンとして大成できる

時代ではないと言えるでしょう。

例えばアカデミックの分野で仕事に活用できる能力を養成する

という観点で見れば、経済学や経営学、マーケティングという分野は

いうまでもなく、ビジネスマンたるもの今ではアカウンティングや

ファイナンス、不動産などに関する一定の知識も必要不可欠だと思います。

もっと言えば、アウトプットする能力は更に重要です。

言葉でわかりやすく、自分の思っていることを主張できる力

(もちろんそれが日本語のみならず英語で出来ることは素晴らしい能力です)

ワードやエクセル、パワーポイントなどを使ってペーパーに表現する力

もまた重要な能力の1つだと思います。

よくパワーポイントでのプレゼンテーション資料を作る際には

「センスが必要」「自分はデザインのセンスがないから」

という声を聞きますが、これも実は鍛える事ができる能力だと断言できます。

このプレゼン資料に求められるデザイン性、見易さは

デザイナーに求められるデザインセンスとは全く異なります。

むしろ論理性や伝える内容の構造化などの観点が実は重要であったりします。

また洋服のセンスや部屋のセンスは、過去の経験値やそもそもそういう対象

に対する関心度合いが大きな影響を与えるといえますが、プレゼン資料の

見易さや、わかりやすさは後天的に鍛える事ができる能力の1つです。

図の構成や表の見易さ、色使いなど、

一定のルールに従えば、それなりにわかりやすく、きれいに見せる事が

できるのです。

この辺りについては、それこそ、本屋で売っているノウハウ本やスキル本

で十分に学ぶ事ができる範囲です。

うちのチームメンバーや後輩にもいつも話していることですが

「見栄えはとても重要」

ということです。

これは、かっこいい!とか いけてる!とかっていう「イメージ効果」も

重要である、という論点が全くないとは言い切れませんが、

それ以上に「相手に対して一目でわかりやすく伝える」という事のメリット

は極めて重要だという意味です。

たかが、ビジュアルされどビジュアル。

これもまた勉強ということでしょう。



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2011年09月09日

企業の価値は効率性と成長性

カテゴリー:企業価値

今日は某企業さまの主催セミナーにゲスト講演で、お話をさせて頂きました。

話しながら、あらためて感じた事ですが、

企業の価値や評価は、短期では判断できないということです。

基本的には長期的視点で企業価値を高める活動こそが、

市場(株主)やお客様といった、あらゆるステークホルダーズをwin-winの関係に

させる唯一の視点だと思うのです。

一般的に見られる営業利益や経常利益、当期純利益

といったものの数字が良いに越した事はありません。

絶対値としての良さのみならず、いかに効率的に利益を稼ぎ出したかという

営業利益率、経常利益率といった数字も重要な指標と言えるでしょう。

更に効率性という観点を正確に表現するならば、

その期間に投下した資産に対して、どれくらいその事業からキャッシュを

生み出す事ができたかという視点。

すなわちROIC(投下資産利益率)が重要な指標だと

いえます。

ただし、たとえ効率性=ROICが良かったとしても、一時的に支出を切り詰めて、

あるいは得られるキャッシュをつみ増しして、高いROICを作り上げてたとしても、

そのROICはその年だけの数値に終わるかもしれません。

また、仮に効率的なビジネスモデルを生み出しROICが

年々上昇(より効率化)していく事業モデルを作り上げられたとしても、

例えばトップラインの売上が全く変化しない、または減少している場合

(=投下資本を減らしている)、それは魅力的な企業と言えるでしょうか。


そうです。

効率性(ROIC)とともに考えなければならないのは成長性です。

いかに少ない投下資本で大きなキャッシュを生み出すかという視点と、

そのキャッシュそのものの、またはその源泉となる売上そのものが

どれだけ成長するか、という2つの視点を同時に持たなければならない

ということです。

事業の効率性が高く、成長性も高い企業は、大変魅力的です。

効率性を高めて余ったキャッシュで次の成長の為の投資を行なう。

まさにコーポレート・ファイナンスや企業価値評価のベーシックな考え方

そのものです。

私たちは、クライアント企業に、短期に結果が出る施策や戦術を求められる事も

実際、少なくないのですが、「持続的成長を実現する企業づくり」、

「企業価値の高い企業を創造するお手伝い」という私のコンサルタントとしての

個人的なミッションからすれば、それ以上に重要視しなければならない視点や

ポイントがあるというのも事実です。

当然、だからといって短期の業績指標が意味がないということではありません。

ただ、言い方を変えれば、今の業績は過去の施策の積み重ねの結果であって、

必ずしも今の動きの結果と100%一致するわけではないという事です。

この辺のジレンマやせめぎ合いがビジネスの、またコンサルティング現場の

おもしろいところでもありますが。


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2011年09月06日

東京株年初来最安値

カテゴリー:経済ニュース

今日の東京株式市場で日経平均株価は、

前日比193円89銭安の8590円57銭と続落し、

東日本大震災直後の3月15日の終値(8605円15銭)を下回り、

年初来最安値で取引を終了。

というか昨日の欧州、NY市場の動向から、この流れは予測できた。

先月(8月)は非常に荒れた相場となった金融市場。

昨日は欧州の銀行株、特にドイツを中心に全面安の流れ。

この日は、メルケルさんの連立与党が地方議会選で野党に惨敗。

というわけで、9月も欧州を中心に荒れ相場が予想されます。

図らずとも3年前の相場、リーマンショックを思い出させます。

あの時も8月の相場が荒れて、9月に入りクレジットクランチ

(銀行間どうしの信用収縮)が発生し、リーマンショックが倒産しました。

クレジットクランチは再熱しないと思いたいですが、欧州の銀行間金利の

上昇が止まりません。

LIBORは、0.33%(ドル3カ月物金利)まで上昇しています。

米国株式もまだ落ちきっていない感もあります。

今月は要注意かもしれません。



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2011年09月05日

「不動産管理ビジネス」に高まる期待と将来性

カテゴリー:不動産管理業

ダイヤモンドオンラインに寄稿したコラムが本日アップされました。

新規マンション開発に代わり、“魅力的な事業”へ!
「不動産管理ビジネス」に高まる期待と将来性

是非一度、ご一読ください



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2011年09月02日

不動産管理業界の新潮流

カテゴリー:不動産管理業

来週の月曜日にアップされるダイヤモンドオンラインの記事に

久々に「不動産管理業」に関する業界ネタを寄稿しました。

詳細は月曜日に本文をお読みください。

あらためて、これまでの賃貸管理業や分譲マンション管理業の

実態を振りかえると、やはりそれぞれの業界を代表するような企業の多くが

グループ内における不動産開発事業のアフターフォロー的な役割として、

その存在価値を与えられていたという事が言えるでしょう。

換言すれば、不動産管理ビジネスにおいては、積極的な収益獲得というよりは、

むしろグループとしての「収益の取りこぼしを防止する」という側面が、

強かったといえます。

ところが、人口減少、世帯数の減少、空室率の上昇などのマクロ的な環境の変化

からこれまでのような安定的な不動産の新規開発、フローの成長が望めなく

なってきたわけです。

そこでグループ系不動産企業は、まるで声を揃えたかのように

猫も杓子も「ストック重視」という方針を打ち出しました。

しかし、本当の意味で「フロー」から「ストック」重視に経営戦略の舵取りを

切り替えきっている企業は未だ、非常に少ないという事が言えると思います。

フローから得られる事業規模、利益規模の魅力、過去の成功体験は

中々捨てきれないというのが本音のところでしょう。

不動産事業全体のあり方が、新しい時代を向かえ、大きな転換点を

迎えているのだと思います。

さて、どの企業が将来の不動産ビジネスのデファクトスタンダードを

作りきれるか?

それは、三井不動産や三菱不動産といった、これまでさんざんフロービジネスで

拡大成長を続けてきた財閥系大手企業ではなくむしろ、既成概念に囚われない

新しい企業群である可能性も高いような気がしています。

まさに「イノベーションジレンマ」的な課題が発生するようにも思えますし。

さて、どうなるか。

いずれにしもて今後「不動産管理業」は大変期待も注目もされる業態に

なるといえるでしょう。


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