IFRSによる有形固定資産取得のための借入費用の取り扱い
今年の7月、IFRS(国際会計基準)の強制適用時期が突然延期されました。
背景には欧米の基準設定の主導権を巡る米欧のつばぜり合いがあるとか
いわれていますが、果たしてその実態たるや。
金融庁はこれまで「2012年に適用の最終判断を行い、決定すれば3~4年後の
2015年か2016年から強制適用」としてきたのですが、自見庄三郎・金融相は
6月21日の会見で、「決定後5~7年の期間を置く」と表明。
2012年に最終判断しても、強制適用は2017~19年へ先延ばしすることが
事実上決定されました。
強制実施時期は伸びたとはいうものの、原則適用されるという事実自体は
かわらないと思われます。
住友商事などは既に2011年3月期の有価証券報告書からIFRS基準での
報告を試験的に始めています。
関心あるかたは一度、是非ご覧いただければ思います。
かなり見え方の違いに驚かれると思います。
例えば「連結財務諸表」の「連結包括利益計算書」(現状でいうところのPL)
をみると明らかに通常のPLとはその構成が異なります。
明らかなのは「経常利益」という表示がありません。
特別損益の項目もありません。
通常のPLやBSに見慣れた人にとっては、かなり違和感を感じるかと思いますが、
これが将来的には標準的な財務諸表のあり方という事になるようです。
さて、このIFRS、現状の日本基準と比較するとそれこそ、かなり多くの箇所が
で変更が求められる事となります。
例えば、「有形固定資産取得ための借入費用」の取り扱いについて。
IFRSでは
「一定要件を満たす借入費用は、固定資産の取得原価に参入しなければならない。」
としています。
つまり資金の借入に関連して発生する利息、その他の費用は、原則、原価参入
するとということです。
例えば、マンションディベロッパーが持つ棚卸資産(宅地、売れ残りマンション)
などを取得するために借り入れた資金から発生する利息なども
この対象となるということになります。
結構面倒な話です。
IFRSによる会計制度の改革は、多義に渡るのですが、こと有形固定資産の
取り扱いはかなり大幅な変更が予想されています。
このあたりについては、今後もこのブログで1つずつ取り上げていきたいと
思っています。














