ブランドの定量的な価値とは
『ブランド価値を高める』
どの業種、企業においてもこの言葉は神聖化されているかのごとく
よく使われる言葉だと思います。
それは、「企業価値向上」や「顧客満足」と同様、事業ミッションや目標、
事業計画作りの際の定性的な表現の中においては、必ずといって
よいほど、よく使われるキーワードといえます。
ただ、「企業価値」や「顧客満足」といった言葉の定義が難しいのと同様に、
「ブランド」や「ブランド価値」というものの定義、その評価の判断については
かなり曖昧模糊としたものがあります。
ブランドとは何で、その価値はどのように測ればよいのでしょうか?
いくら教科書的に
・ブランドにはコーポレートブランドとプロダクトブランドがある
・D.A.アーカーによるとブランドによる資産(ブランド・エクイティー)は
ブランドロイヤリティ・ブランド認知・知覚品質・ブランド連想の4つから
構成されている
・ブランドととは、評判(レピュテーション)そのものである
といったような事を並べたとて、その価値を図るという点については、
中々視覚化しにくいものです。
ブランドとは、会計的視点で見れば、営業チャネルや顧客や技術、
人材力といった知的資産と同様に、オフバランスとして会社の資産を
構成しています。
しかし、このような一般的な知的資産とブランドとの大きな違いが1つ
あります。
「価値の源泉」がどこにあるかという点です。
技術や営業ノウハウ、顧客チャネルといった知的資産における価値の源泉は
あくまでも企業そのものです。
それに対して「ブランド」の価値の源泉は「顧客」にあります。
「ブランドの価値を決めるのは顧客である」
と聞いてしまえば当たり前のような事実が、実は「ブランド価値」を定量的に
評価する際の枠組みの中にも活かされているのです。
「ブランド」の定量的価値の評価手法には、いくつか存在します。
今から10年ほど前に経済産業省が推奨した「経済産業省モデル」
世界的なブランド価値算定企業の1つであるインターブランド社の
「インターブランドモデル」
(インターブランド社は毎年世界のブランド価値ランキングを発表
しています。この10年のランキングの変遷を見るだけでも、世界の
情勢が見えてくるようです。おもしろいのでご興味のある方は一度
ブランド価値評価の権威の1人でいらっしゃる、一橋大学の伊藤邦雄先生と
日経新聞社が開発した「伊藤/日経モデル」(CBバリュエーター)
などです。
いずれも、財務諸表から必要なデータを取り出すことに加え、「顧客の声」というものが
その価値構成ファクターに組み込まれています。
(ただし経産省モデルを除きます。逆に言えば、経産省モデルは財務諸表のみで
ある程度その価値が把握できるという点で優れているとも言えるでしょう)
具体的な価値評価の手法の説明はここではさけますが、
ブランド価値の測り方はこのように会計的アプローチに顧客アンケート調査等の
顧客目線での評価を組み込むことによって、計算されるということです。
実際、この手法が公認会計士や監査法人のブランド評価手法としても
活用されているのです。













