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コンサルティングレポート

建物管理事業の業績向上3つのポイント~単位当り売上、利益を拡大させる商品の付加~

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[2009年11月9日]

建物管理業が業績を向上させるポイント

前回から、9月に(株)日本M&Aセンターと共同で開催した、「建物管理業勝ち組戦略セミナー」でお話しさせて頂いた「建物管理業の業績向上3つのポイント」について取り上げさせて頂いている。1回目は、建物管理事業の業績向上を図る上で最も大切な、「規模の経済性」効果を最大化させる為のコスト構造の見直しについて、そして前回は、管理営業特有の「長期化する営業プロセス」を前提とした「見込み客育成マーケティング」の重要性についてお話させて頂いた。今回は、3つ目のポイントとして単位(戸、棟)あたりの売上、利益を拡大させる商品付加について取り上げたいと思う。

管理ビジネスはあくまでも「イケス」という発想 周辺需要を囲い込む

建物管理業は対象不動産がビルにせよ、分譲、賃貸マンションにせよ、主にその共用部の清掃、設備のメンテナンス、法定点検の実施など、まさに建物の管財的役割を代行するものである。ただこの通常の管財的役割という観点から見た、建物管理市場は既に成熟化し始めている。厳しい競争環境、繰り返される値下げ競争、M&Aの横行など、いつの間にか管理ビジネスは「あまりおいしくない」市場として認識されるまでになりつつある。
ただ、この管理ビジネスの、他のビジネスモデルにはない独自固有の優位点を挙げるとすれば、「顧客との継続的に続く接点」である。建物管理業は、通常、毎月、やり方によってはそれ以上の高い頻度で、顧客との接点を持っている。この接点が最大の武器だと考えると、これを活用しない手はない。つまり「今の顧客は別の商品の見込み客でもある」という考え方の展開が重要であるといえる。
不動産にまつわるあらゆるニーズを一旦自社が受け入れる「イケス」としての役割をどれだけやりきれているか。不動産にまつわるニーズとは、不動産の売買、専有部のリフォーム、建物のリニューアル、保険、引越し、不動産コンサルティングなど、挙げれば切りがない。
こういった様々な需要の見込み客が既に既存顧客の中に存在していると捉えれば、その意味の大きさが理解できよう。通常、新規商品の販売に関して、見込み客獲得コストは膨大なものとなる。それがほぼゼロに近い形で目の前に存在しているのである。

付加すべき商品は顧客の声から

では付加すべき商品はどんなものから選択していけばよいのであろうか。通常、同業種の先進的な企業が既に導入している商品を、同様に模倣するケースが多いように見受けられるが、今回はこのような方法はあまりお勧めしない。あくまでも管理業における付加商品の最大の目標は、管理顧客当りのシェアを挙げるということ。つまり例えば500戸の物件を管理する管理会社が専有部分に対する商品を販売しようと考えた場合、500戸のうち何パーセントのお客様がそれを購入頂けるかという視点である。
管理業の新規商品付加ビジネスの場合、あくまでも潜在顧客は自社の管理先の顧客であり、外に存在する目に見えないお客様ではない。そうすると、求められる商品は、その潜在顧客に直接聞くことが最も効果的であることは言うまでもない。
管理先の顧客に対する満足度調査を活用しながら、その中で管理サービス以外の潜在的なニーズを把握する項目をいくつか挿入し、自らの顧客が望む次の商品を直接的に問うのである。
このように、管理業を一つの顧客アカウント確保ビジネスと捉え、そこから様々な商品に展開していく事業モデルは、成熟化する管理業において非常に重要なキーワードであるといえる。
以上、建物管理業の業績を向上させる為の3つのポイント。出来るところから計画的に実践することをお勧めしたい。後は行動あるのみである。

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(株)船井総合研究所 経営コンサルタント 久木田光明

船井総研内に発足した不動産ビジネス専門のコンサルタント集団 リアルエステートビジネスチーム(REBチーム)のプロジェクトリーダー。「脱業界常識」をコンセプトに大手から中堅、中小に至るまで多様な企業に対応したコンサルティングを提供。最近は不動産金融分野への進出も始めている。



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